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一口に不動産価格といっても、土地価格・オフィスビル価格・アパート(共同住宅)価格・工場価格など多様多種であり、一律に語ることはできない。
土地はすべての不動産の基礎ともいうべきところ、公示価格、基準地価格という【更地の評価価格データベース】が国主導で作られている。詳細は知らないが、このような制度は世界的には珍しいようで、日本のほかでは、韓国と中国の一部で類似の政策がとられているようだ。韓国にしろ中国にしろ、制度設計にあたっては日本の政府機関、民間機関の指導を仰いだと聞く。 日本の地価データベース作成作業は、端緒的には公共事業の用地取得価格高騰の歯止めを契機にした。公共用地買収は地権者がこれを機会にと過剰な高額要求をする。そこで民間取引に準じて、民間取引との均衡を図るうえからも明示的なデータベースが要求された。公示価格を周知することで地権者の過剰な不当高値要求を抑え、併せて民間売買の指標となることも期待された。 以前に、最近日銀の理事か何かになった東大の西村某が、公示価格は公定価格でよろしくないといい、また西村との対談でどこかの外資系会社のねーちゃんが公示価格が取引のじゃまになって仕方ないといっているのを記憶するが、なにを言っているのかよくわからなかった。言っている本人も意味不明なのだろうからこちらにわかるはずもない。 公示価格がどういう機能をはたしているかはよくわからないが、少なくとも次ぎぐらいは言えるのではないか。 ①一般取引の局面で、公示価格が強い取引指標の機能を果たしている実態はないといえそうだ(つまり、上の東大 西村某の心配は不要)。 また個人が不動産取引をすることなどは人生に一度か二度なので、公示価格が一般市民に使われることは少なく、一方 不動産関係実務者(取引業、調査業のほか相続手続きをする行政書士など)には有用な資料として利用されている実態がある。 (もっとも不動産に無知な弁護士・公認会計士・税理士・行政書士等には必ずしも正しい使い方をされているとは言えず問題があるように思うが) ②当初の立法目的を超えて、課税上の基礎データとして課税(固定資産税・都市計画税)上のデータベースとなり、また会計上の土地資産価格算定の基礎として利用される。 さて、公示価格については非難が多いが、思うに一般社会にはあまりに簡易なメジャーで物事を判断したがる傾向が強すぎるように思われる。だから、地価公示価格というきわめて限定的なデータベースに加重な期待をし、それが多様な個別の期待にこたえないという当たり前の現実に直ちにぶつかり逆上するということか? 新聞記者やエコノミストの地価公示、不動産価格批判をきくとそう感じざるを得ない。 最近次のような記事を見た。 **** 公示地価は誰が決める? 誰が一体どのような方法で算出しているのでしょうか? 答えは以下の通りです。 <公示地価の算出方法> 一地点につき、2人の鑑定士が評価し、その鑑定には以下の要素を考慮する 1)周辺の取り引き事例比較 2)どれだけ収益を生むか 3)開発費用 ところが、これだけではないのです。最終的には国土交通省の鑑定官が決めるのです。 調査・発表を担当する国土交通省のお役人がシナリオを書いてそれに従った数字をはじき出すのです。 ***** 一般の方がこれを読んでどう思われるでしょうか?そんなものかと思う方もででくるでしょう。 少なくとも宅地建物取引主任者レベルの基礎的勉強をした専門家であれば、上の文を読んで、直ちに「不動産のことを全く知らないものが耳知識で書いたもの」とわかる。 地価公示は1地点につき2人の鑑定士が評価する。うえのこの部分は正解。 以下の要素を考慮は… は、要素ではなく 評価の手法。 評価をするに際し ①比較法(取引事例比較法) ②収益還元法 ③原価法 で、それぞれ価格を算定し、これら3つの手法の異なる評価方法からの3価格を調整して評価価格を決定する。(宅地はほとんどの場合③手法は機能しないので、やらないようです) 公示価格は1地点につき、1価格が公示される。2人の評価価格が違った場合はどうするか? 評価ですから、異なるのは当然である。同じになるのならあえて地価公示法が2人の評価と義務規定した意味がないでしょう。 こうした場合は当初から想定されていて、実務上は 幹事鑑定士というポジションにいる鑑定士が決済機能を持っているようだ。(つまり幹事鑑定士が実質的価格決定機能を持っている) 地価公示の価格の決め方につき上の紹介文のような怪しげなことは以前からよく言われる。何人かの鑑定士や土地鑑定委員会委員の方に公示価格に対する関与の仕方をきいたことがある。 土地鑑定委員のかたは、「そんなことができるわけがないだろう。もしそんなことをしてプライドの過剰な鑑定士から訴えられたらどうする。鑑定士は現役の専門家で細かいことはこちらがかなうわけがない。こちらの仕事の主体は、制度設計や制度機能の指針的意見しか言えないよ」 鑑定士の方々は一様に 国の関与を否定します。私が聞いた範囲では、およそそんなことは問題になったこともないとのことでした。 その際こんな話をきいた。 「地価公示は全国3万ポイント?の地点を、約2千人?の鑑定士で一斉に評価するおそろしい大共同事業である。また評価であっても全国均質のデータベース作成作業と言う特質から作業マニュアルも詳細な縛りとなる。こうしたことから鑑定士の中には事業について行けない者がでてくる。国サイドは地価公示の評価をしたいと継続申請する鑑定士を原則継続採用するが、過年度の評価の内容や手続き上の理由(たとえば評価書の締め切りを守らないなど)で毎年相当数切っている。 切られた鑑定士が自分の仕事のずさんさを棚に上げて大新聞に、公示価格はイカサマなので自分は辞めたといい、それがそのまま新聞に載ったのでその東北地方の鑑定士がびっくりしたそうだ。そうした切られた連中が逆恨みであることないこと外部に言っているのではないか。鑑定士は忙しいからそんな雑音にいちいち対応できないよ」 by misaki304 | 2005-04-23 19:52
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